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執筆者の写真Yuko O

Good night bears

更新日:2023年12月30日






11/16 AKDT.

ブルックス川沿いのすべての定点カメラが消されました.

最後まで川にいたのは217と344.

344はまだ若く、冬眠前にもう少し蓄えが欲しいのでしょう.

217にしてもまだ丸みが足りないように見えました.

彼らの親が誰かはわかりません.

どこからかやってきて、他のくまとの絡みも見せず、特に強い個性も露わにせず、静かに生きている類のくま.

彼らのような存在は、血の多様性を保つ上でとても大切です.

この冬最後まで川に残ったメンバーとして彼らの番号とその姿は私の記憶に残ることになりました.

708Ameriaの姿は13日AKDTまでカメラに残っていました.

三つ子のうち1頭が行方不明になったのは残念ながら確実なこと.

その後も姿が見られた仔ぐまは1頭だけで、最後にAmeriaが現れた時、そばに仔ぐまの姿はありませんでした.

けれどもその時、Ameriaはずっとサーモンを追ったり釣り場と釣り場をまわったりしていましたから、仔ぐまたちは岸の内側にある茂みで待っていた可能性もあります.

Ameriaは2頭の仔ぐまを連れて冬眠の旅に出たかもしれません.

とはいえ目的地に着いて穴を掘り始める前に失われる命もあるかもしれず、無事に眠りについたとしても、春はまた春の危険が親子を待っていて、川に戻ってくるまでのことはわかりません.

私たちはカメラに映っていることしか知り得ないのです.

すべてのくまが満たされて眠りにつき、無事に春の目覚めを謳歌することを願うだけ.

その将来がどうなろうとも、また彼らの運命を永遠に知ることができなくても、事実を受け止めることしかできません…

相手は「自然」だからです.


私たちはなんでも知ろうとし、結論を出したがり、コントロールしたがります.

でもそれは果たして可能なことなんだろうか.

そのために犠牲になるものはいないのか.

貴重な人生を無駄にしてはいないだろうか.

「自然」を学ぶとともに、人生についての何かとても大切なことをこのライブカメラを通して掴みかけている気がします.




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