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  • 執筆者の写真Yuko O

Coyの運命 7.27 AKDT(coyとはその年に生まれたこぐまのこと)

更新日:2023年12月5日


そのcoyはブルックス川の滝を少し下った小さな岩の上にいた.

Mama bear は少し上流でなんとかサーモンをキャッチしようとしていた.

きょうだいがmama bear がいる岩まで行こうと川に飛び込んだ.

きょうだいよりもひとまわり小さなそのcoyも続いて飛び込んだ.

だが、前に進まない.

Mama bearときょうだいのいる岩は少しも近づいてはこなかった.

Mama bearは気が付かなかった.


今年はサーモンがいつもより少ない.

自分もこぐまたちもお腹が空いている.

お腹が空いているだけではない.

子供たちは成長どころか、日々、弱ってきてもいる.

だからmama bearは危険を犯して滝まで来たのだ.

滝のそばには急流がある.

空腹でイラついている大きな雄ぐまもいる.

それでもサーモンを穫るために滝に来るしかなかったのだ.


空腹の上に長く歩き回り、緊張の連続が続いていたcoyは、助けを求める声を出すこともできなかった.

最初は懸命に手足を動かし、流れに逆らっていた.


気づいて mama.


でもmamaはサーモンのことで頭がいっぱいだ.

一生懸命動かしていた手足も、流れに負け始める.

少しずつ少しずつ、mamaときょうだいが座ってる岩から離れて行く.

それでも声が出せない.

小さな頭がだんだん川岸の方へと流されていく

流れがさらに速くなる.



振り向いて mama.

今ならまだ間に合う.



こぐまはまだ必死に水を掻いている.



Mama bear 気づいて.

今ならまだ.

間に合うから...


こぐまは完全に流れに巻き込まれた.

流されて行く.

Mamaときょうだいはまだそこに見えるのに.

さっきまで一緒にいたのに.


気づいて mama.


こぐまはどんどん急になる流れに飲まれていった.

その先に大きなダークベアがいた.



この日の午前中、このこぐまがきょうだいと川縁にいる姿を定点カメラが長い間、映していました.

サーモンキャッチしようと頑張るmama bear 26を待つこぐまたち.

しっかりと寄り添う姿の愛らしさ.


そしてその夕方.

そのうちの小さな方のCoyが、mamaときょうだいから静かに離れ、流されていく姿もカメラは捉えていました.


こぐまの生存率は40%と言われています.

もしもその仔がひとりっこなら50%.

2頭が1頭に.

3頭が2頭に.

とても残念だけれど、それぞれよくあることです.

イエローストーンでもアラスカでも、きょうだい4頭のこぐまが全て生き残った例は一つも観測されていません.




©︎explore.org

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